1月開催報告「運動のススメ」

1月の医療講演会は、内科医長の大久保 彩織医師が「運動のススメ」と題して講演しました。

はじめに札幌病院が世界保健機構(WHO)のHPH(ヘルス・プロモーティング・ホスピタル=健康増進活動拠点病院)」に加盟していることを紹介しました。

そしてHPHの活動の一環として、この医療講演会を毎月開催していると説明し本題にはいりました。

 

肥満・高血圧・糖尿病などのいわゆるメタボリックシンドロームや慢性心不全・慢性腎不全・肺気腫などの治療および予防や悪化の予防には運動と食事が大切です。

運動は、「楽である」から「ややきつい」くらいの運動を最初は少しずつ、徐々に増やしていき、生活にあわせた習慣にして継続することが大事です。

運動とともに大切な食事は、運動後30分以内に良質の蛋白質(ささみ、大豆食品など)を食べると筋肉が効率的についてきます。

アルツハイマー型認知症の予防にも、知的活動とともに運動が効果的です。

友の会でおこなっている「ふまねっと教室」は頭と体を同時に使う運動なので非常に良いということです。

 

講演のあと、椅子に座りながらできる運動を皆さんでやってみました。

バンザイをするようにゆっくり腕をあげていく肩こり体操、椅子に座りながら膝をまっすぐに伸ばす運動は下肢の筋肉を鍛え、膝痛に効果的といことです。

参加された皆さんは、大久保医師のお手本を参考に、楽しんで運動を行っていました。

体操の後は、皆さんから質問がだされました。大久保医師が運動の実演をしながら丁寧に答えていました。


 

80代で背中が痛い。

高齢となり背骨がつぶれてくる。姿勢を良くするために背骨を支える筋肉を鍛える運動が良いです。

補正下着やコルセットは、症状があるとき一時的に使うのは良いが、常時使うと筋肉が弱ってしまうので気をつけてください。

尺骨神経麻痺なので手をつく運動ができない。

そのような場合は上向きに寝て行える腹筋運動などがよいでしょう。
運動が大切なのはわかったが、10年か15年遅すぎました!
そんなことはありません。いつから初めても遅いということはありませんよ。

足が冷たく痛みがあるが、運動をして良いか?

血の巡りが悪くなり痛くなるので、足を動かす運動が良いでしょう。


 

 

など他にも多くの質問が出されました。

 

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

次回(2月)の医療講演会

次回(2月)の医療講演会

2/22(木)14時~15時 菊水ビル3階・会議室

 

勤医協札幌病院 内科 在原 房子医師による「睡眠について」です。

 

 参加は無料です。どうぞお気軽にお越しください。